2005年04月

Cambodia 6 years of Stories/ジェリ・レッドファーン

「見る機会」第二部作品参加者: #6
Cambodia 6 years of Stories/ジェリ・レッドファーン
文:後藤勝

サフランシスコで通信社のストリンガーをしていたジェリー・レッドファーンは、1998年1月にカンボジアの首都プノンペンに向かう。内戦が終結した直後のカンボジアは混乱が続き、ジェリーは愛用のニコンで苦悩する人々を記録する。カンボジアで生まれたばかりの民主主義は安定せず、総選挙後には暴動が起きた。彼はカメラでそれらを記録し、それら一連の作品には武装した警官が"Democracy Square"と書かれた立て看板をなぎ倒し、ライフル銃の実弾に倒れた学生たちの姿があり、負傷した僧侶たちの悲しい目が写っている。

その後彼は、記者である妻のカレンと共に、地元の英字新聞カンボジア・デイリーで働き始めた。一度アメリカに帰国した後、カンボジアを記録し続けていたいという思いから、彼らは2002年にもう一度プノンペンで暮らしはじめる。現在はタイのチェンマイをベースとしているが、数ヶ月に一度はカンボジアを訪れている。
そして先月、カレン著、ジェリーの写真による"Cambodia Now"という題名の本を出版した。

スライドショーは"Cambodia 1998-2004"とタイトルがつけられている。地雷で傷ついた人々の姿があり、シンナーを吸って物乞いをする子供たちもいる。アメリカ育ちのDJがクラブに出現し、若者たちは狂ったように踊り明かしている。貧富の差やエイズ問題も見られる。
ジェリーは言う。「カンボジアには、まだ真の平和が訪れてはいない」
現在、ニューヨークタイムズ紙、タイムアジア、ニューズウィークなどに写真を発表しながら、東チモール、スリランカやラオスで、紛争が民衆に及ぼす影響をテーマに自身のプロジェクトを続けている。

*Jerry Redfern関連ページ
http://www.redcoates.net

Broken Homes: The war in Iraq comes back to America/テオ・リグビイ 

「見る機会」第二部作品参加者: #5
Broken Homes: The war in Iraq comes back to America/テオ・リグビイ 
文:後藤勝

アメリカ人フォトグラファー・テオ・リグビイは、Academy of Art University in San Franciscoでドキュメンタリー写真を学びながら、Fifty Crows Foundationでボランティアとして働いていた経験を持つ。韓国では工場などで働く出稼ぎ労働者を記録し、タイ北部ではビルマ国境付近で山岳民族のアカ族の姿を追い、生まれ祖国アメリカでは、あまり知られていない“スラムで暮らす子供たちの幼児ぜんそく”問題を追った。

テオのフォト・ストーリー"Broken Homes"は、イラクで家族を亡くした三家族を追ったものだ。
「2003年11月14日。ニューヨークのミッドタウンにあるメディーナ家のベルが鳴った。飼い犬のラッキーとチキータ、それにキャンディが一斉にほえる。双子の兄弟のうち、イヴァンはすでにイラクから戻っていた。しかし彼の弟アーヴィングはバグダットにいた。母親のアナは、ウエスト・ポイントの制服を着た男性をドア越しに見た。その男性は少しだけ言葉をつぶやき、そしてアナは床に倒れて叫んだ。
『私の息子、私の息子よ!』アーヴィング・メディーナは、22歳の若さで死んだ」

メディーナ家はメキシコからの移民だ。祖国ではスラムで暮らし、夢を追ってアメリカに来た。これらのドキュメンタリーは、大切な家族を永遠に失ってしまった人々の話だ。ストーリーは、現在アメリカの一般家庭で起こっている悪夢を映し出している。
テオは現在サンフランシスコ在住。主にNewsweek, the San Francisco Chronicle, PDN, Sierra Magazine, Sunset, and CMYKに写真を発表している。


*Theo Rigby関連ページ

Chaos/佐々木康

「見る機会」第二部作品参加者: #4
Chaos/佐々木康 文:後藤勝

高校中退後にアメリカに渡った佐々木康は、その後帰国してスタジオカメラマンとして働く。しかし「商品」を扱う世界からドキュメンタリーに転向しカンボジアへ行った。現地では、混乱が続いていたポルポ派最後の拠点アンロング・ヴェングで人々を記録し、地元の英字新聞や通信社で写真を発表した。99年には、スハルト政権が崩壊した前後のインドネシアへ向かい、帰国後は独立運動が続くフィリピンでも内戦をカバーした。

今回のスライドショー"Chaos"は、パレスチナで撮影された写真で構成されている。イスラエル軍によるヨルダン川西岸各地への大侵攻が始まり、彼は夜明けと共にラマッラへと向かった。
「侵攻・制圧下のラッマラで、パレスチナ人の友人達と共に過ごした。雷鳴のような音が、夜中に響き続けていた。半分眠ったままの状態で「外はさぞかしひどい雨なのだろう」と思いながら、また眠りに戻る。次の日町に出ると、中心部のビルが銃弾や砲弾で穴だらけになていた。煙を出して燃え続けているビルもる。正式に外出禁止令は発令されてはいなかったが、戦車や武装したイスラエル兵士たち以外、誰一人として街にいなかった」

人一人いない路地で、武装したイスラエル軍兵士たちが掃討作戦を続けている姿がある。そして、殺された息子の頬に手を当てながら、泣き崩れる母親の姿がある。カラーでも、コントラストを極力抑えた写真は印象的で、時には絵画のように見える。
現在東京を拠点にし、ホームレスの人々の姿も記録している。ニューヨーク・タイムズ紙や各国のメディアで発表を続け、昨年リマインダーズ・プロジェクトから発行されたRe:Warにもパレスチナのストーリーが掲載されている。

Evidence of Tsunami/ヘレン・クドリッチ

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4-18-2005 Oiga! escucha me prensa [Evidence of Tsunami/ヘレン・クドリッチ]
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※5/14開催、見る機会作品参加者を後藤勝が紹介して行きます。
第二部(4時~9時閉会)は[どなたでも]参加して頂ける「見る機会」なのです。
http://www.ne.jp/asahi/site/myp/showcase.html
席数に限りがあるため、参加のお申し込みを受け付けています。
お申し込みはメールreminders@mail.goo.ne.jpまで...。
上記リンクに詳細があります。貴重な機会をお見逃しなく...。
詳細は上記ページでご確認ください。関連のお知らせが下記にあります。

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「見る機会」第二部作品参加者: #3
Evidence of Tsunami/ヘレン・クドリッチ 文:後藤勝

ヘレン・クドリッチはパトリック・ブラウン(第一回目に紹介している)の相方でもある。モノクロ表現を極めているパトリックと対照的に、ヘレンはカラー写真で独自の表現方法を続けている。正方形の枠に収められた写真は、時に色彩は色あせ、普段の日常生活をユニークな視線で捉え、中国西北部の新彊地区で撮影された写真は、オーストラリアのフォトジャーナリズムの権威であるReportageのshowcases
(http://www.reportage.com.au/)で発表されている。

今回、タイ南部を襲った大津波のストーリーも、彼女の個性豊かな表現方法でまとめられている。津波で崩壊したリゾートホテルでは、破壊された物質、それに被害にあった人々が所有していた物が取り残されていた。ヘレンは執拗にそれらをフィルムに記録した。人の姿はない。スライドショーでは、瓦礫の山、時には破れた家族の記念写真であり、そして時には泥まみれになった旅行カバンが映し出され、それらが延々と続いている。彼女はこう説明する。
「家具や木々、コンクリート、人々のカバンや洋服など、それらは、人々がそこにいたという足跡なのです。シンプルなものほど、時をマークできる。そしてそれらは、すぐに消えていく運命なのです」

オーストラリアのFoto Freo International Festival of Photography(http://www.fotofreo.com/) でも彼女の作品が紹介されている。ヘレンは現在バンコック在住、タイムアジアで主にポートレイトを撮影している。


オイガ! エスクチャメ プレンサ=後藤 勝
写真と文は↓サイトにてご覧下さい。
http://www.ne.jp/asahi/site/myp
http://www.ne.jp/asahi/site/myp/Masaru_Goto.html

こちらでこれから...。

本日よりoiga!はこちらのblogにて更新して行きます。
ブックマークをされていた方、変更をお願い致します。
http://blog.drecom.jp/oiga/
↑です。

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